他人が自分と同じ感覚で物事を捉えていない…と、言うことを思い知ったのは、今から18年前のことだ。多くの人に制作意図を分かってもらえると信じ作成した本が、一般には評価されなかった。 その時から、自分にとって面白いということ…美しいということ…憧れることが他人とは違うということを知った。 そして先日、その時の本が、ある感度の高い人達から今、高い評価を受けていることを知った。 私のその時の本作りは、初期段階で失敗していた。感度の高い人達にターゲットを絞り、その人達の興味をひく表紙の帯を作成して、適当な流通販路をとっていたら、結果は違っただろう。 だから今は、編集・販路に詳しいプロに関わってもらうことは大切だと思う。 物作りには、自分の感覚や思いに対する絶対的な信念が必要だ。そのうえで、自分のことを理解できる人に、効果的な接触ができるかが問題だ。決して不特定多数の人達に分からせようと思わないほうがいい。 さて、今作成中の本に、この教訓がうまく活かされるかどうか? いや、活かしていかなければいけないと強く思う。 |