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SOLILOQUY

ひとりごと

 
December 12, 2012 16:59:09

生死

カテゴリー: 日記
昨晩、偶然流れていたテレビ番組を観た。妻子に見守られての…心臓の大動脈弁の復旧手術と大動脈瑠切除と人口血管への付け替え手術のドキュメンタリーであった。
番組の途中手術の解説のため映し出されたホース状の人工血管は、おそらく私の体のなかに入っているダクロンと言うポリエステルの繊維とフィラメントと同じものだと思い当たった。ダクロンの耐久年数について主治医に問うたことがあった。ダクロンは人間の血管よりもずっと丈夫だから半永久的に取り換えることはないと説明を受けたが、私が半年ごとにレントゲンや造影剤を使ってのCT検査を行っているのはなんのためだろう?すでに術後7年が経過するが、まだまだ私自身が主治医の思惑で知り得ていない未来があるに違いない。
私と同じ病名で手術した患者が数年後…自分の血管と人口血管の接合部から血液が漏れ、その改善手術を、全国で複数の心臓血管外科の医師を集めた会場を結んで、モデルケースとしてライブオペを行うドキュメンタリー番組がテレビで放映され、その最中に患者が死んでしまうという結末をみた。
いずれにせよ解離がそのまま残っている私は、今でもやっかいな病気を抱えている。

私が救急車で運ばれたあの日…連れて行かれた病院で正しい病名の判定が行われず、私は、家人に心配をかけまいと当日の見舞いを控えるように指示した。そして痛みのために一睡もできない夜を一人個室で過ごしたことを思い出す。10日後退院日を予告された数時間後、大動脈解離と判定され緊急手術が必要だと説明を受けた。最初の病院の主治医が救急車に同乗して転院し、直後に新たな病院の執刀医に説明を受けたことには発症後6時間以内に手術が行われなければ死亡する確率が87.5%だったと説明を受けた。

私は生存確率12.5%を切り抜けて生きている。
誰にも看取られずに死んでいた可能性も限りなく高かったのだろう。
結局私の手術には、家人も立ち会った。昨晩の患者が妻子に見守られ手術を乗り越えた様子を観て、家人の支えの大切さを改めて思う。

私は、生死の瀬戸際をさまよった運の悪い人間だろうか?いや、死の瀬戸際から戻ってこれた幸運な人間だと思って、これからも生きていきたい。