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SOLILOQUY

ひとりごと

 
May 29, 2011 11:41:26

白犬

カテゴリー: 日記
小学生の頃、私は喘息に苦しむ少年だった。見かねた祖母が、ある時私を山のなかを走る電車に乗せて、祈とう師のところに連れて行った。二人が話をしている間、退屈だった私は外へ出て一人あぜ道を歩いていた。すると20mほど先の土の道の真ん中に白い塊を見つけた。10mの距離になって、その塊が白蛇であることが分かった。白蛇はとぐろを巻き、鎌首をもたげて私を見つめていた。あれは生物だった。誰かがいたずらで置いた人工的な物ではなく確かに生きた動物の動きをしていた。怖くなった私は走って祖母のもとへ駆け込んだ。

昨日、降り始めた雨のなかを、例によって車で山の中を抜けて帰宅の途についた。途中、道路を横切ろうとしていた小さな猪が慌てて山の中へ逃げ込んだ。それからしばらく行くと山の頂上付近の直線道路の真ん中に白い動物らしき影をみつけた。接近するとそれが大きな白い犬であることが分かった。さらにスピードを落とし近づいた。白い犬は私の目を見つめ動かなかった。私はさらにスピードを落とし、迂回し通り過ぎた。フロントミラーに白い犬が道の真ん中で頭だけ振り返り私を見ている姿が写っていた。

なにかのお告げだとは、思わない。動物の姿を借りた神さまだったとも思わない。
だがしかし、喘息は克服したし・・・
悪いことのおこる予兆だとは思わない。良いことがおこる予感がする。