今日、マダムの店でランチを食べていたら、何度か店で顔を合わせて名前を覚えてしまったマダムと同年代のご婦人が入ってきて、隣のテーブルに座った。そこには、やはり同年代の男性が先に席に着いていて会話が始まった。 別に聞き耳を立てたわけではないけれど、その男性は最近大きな手術をしたらしく、どうやら快気祝いのような再会だと分かった。 病気の話から始まって‘死とは?’なんて話になってきた。若くはない者同士が真剣に死について語り合うのを聞いていると、さすがに重たい空気が流れたが、そのうちお互いに、いい話し相手を紹介して欲しいと言いはじめた。どうやら二人とも伴侶をなくしているらしい。 年をとっていても、男と女の緊張感のある関係は面白い。二人には多少駆け引きがあるように思えた。ひょっとすると二人は仲良くなるかも知れない…と、思いながら店をでた。 死が目前に迫っても、適当に誰かに恋していたいものだと思った。 |