「死んだら、灰を海に撒いてな。」と息子に言った。「えっ・・・」と息子は答える。 「お父さんが死んだら、灰を海に撒いてな。」と・・・繰り返す。「えっ・・・」と息子は答える。 「骨付きの肉撒いたら、問題やろ。山に骨撒いて犬が掘り返したら事件になるやろ。」 息子は言った。「あぁ、その灰か・・・。」 「肺・・・撒くなよ!」と唖然とした。そんな私の息子である。 最近、死んだ後の事を考えることがある。ドナー登録して・・・検体に使ってもらって・・・灰は海に撒いてもらって・・・どうも骨壷のような小さくて暗いところに私の体の一部を閉じ込めることに抵抗を感じる。私の体が、死んでから誰かの役に立てばと思う。その代わり、私の生きていた証を、作品を作ることで残したいと思う。 次回5月の定期検診の時に、主治医に相談してみよう。 |