“隙に入り込む”・・・と、“懐に入れる”・・・は、どちらも内に入れることに違いないが、“隙に入り込む”の場合、入るほうも入られるほうも、どちらも無意識のうちに、いつのまにかその関係になってしまっていることがあり・・・その場合は厄介だ。お互い気がつかないうちに精神的にも物質的にも消耗して、場合によっては共倒れすることもある。この隙は同じ弱点を持つ人同士の間で生まれやすい。 入られるのは自分であるから、自分が隙を作らないように心がけなければならないわけだが、なにせ自分の隙は、自分には自覚が薄いから“隙”であるわけで・・・分かっている人には隙ではない。だから、はっきりとは掴めないが隙が自分にあると自覚している人には信頼できる第三者が必要で、判断を下す前に客観的な指摘を受ける必要があると思う。 “懐に入れる”は、相手の力量が全て分かっていて、内に入れて遊ばせる・・・ということだが、この場合の関係は、互いの力量の差が余程開いてないと成立しない。 私はそこまでの力量がないと自覚している。だから、なかなか“懐に入れる”関係を持つことがない。 そこで、相手が悪人ではないということを前提に、自分が相手より劣っているということを自ら媚びてみるのも良いのではないか・・・と考える。隙というものが力量の僅差のなかで生まれるのなら、相手より自分が劣っていると宣言してしまうことで差を作り出すと言う・・・こんな方法もありかも知れない。適当な第三者が近くに見あたらない場合は、この手もあると思う。 自分の弱さを晒すことには少し勇気がいるけれど・・・ |