世間知らずの 私を残して旅立った あの人に言いたいことがあり できるなら も一度直に会って話したいと 何度か荷物を鞄に詰めたけど あまりに遠い旅の先 往復切符を買えないで 改札通れず今となる さっさと発ったあの人を 恨んだこともあったけど 思いの届かぬ苛立ちも 月日とともに薄れつつ やっと あの人の思いが知れる歳になる 「答えを自分で見つけろ」と 言えずに去ったと気がついた 「強くなれよ」と言ってくれたと 思えるようになってきた 生きてる意味を知りたくて 「答えておくれ」と叫んだが 一人で“理由探しの旅に出る” ただそのことが生きる意味 今は、生きる意味が身にしみる 私を残して去ってった あの人の無念が 今分かる あの人に 「有難う」と言える私が 今はいる |