今日、大阪の心斎橋近くのギャラリーで催されていたあるカメラマンの展覧会を訪ねた。作家は数年前に東京での展覧会の際に皇后陛下の目にとまったことでも有名になった増浦さんという方で・・・ルーブル美術館内にある彫刻や日本では出雲大社を捉えた作品で有名である。光の描写が見事な作家で、おそらくライティング機材を用いず、自然光にレフ板だけの長時間露光で撮影している。近景・遠景そのどちらも微妙な中間トーンまで描写している。この作家は、撮影をはじめるまでに対象物がどの時間の光で一番美しく輝くかの情報を綿密に収集していると思われる。カメラマンでありながら、カメラを持たない時間を大切にする作家・・・私は、そんな作家がとても好きである。 この作家を知ったのは、去年の11月であっただろうか・・・今年2月に亡くなった年上の友人が、息子さんの友人であるその作家の写真集を見せてくれたことがきっかけだった。今日は、ギャラリーで、その時と同じ写真集を買い求めた。 増浦さんの展覧会に行ってきましたよ・・・と、今、亡くなった友人に報告した。 |