私の尊敬する師の一人に、15年前60歳を過ぎた高齢であるにも関わらず、将来のネット社会到来を予見し、ホームページの作成も自分でやってしまうような老舗の会社の社長がおられて・・・その方が“経営”とはなにかを私に語ったことがあった。「経営に、割算・掛算、関数は必要ない。必要なのは足算・引算だけでいい・・・入ってくるものが出で行くものより多ければ良い。」というものであった。まさに当たり前の話であるが、当時私は感動したことを今でも覚えている。同じ売上げでも経営を継続できる人と泥沼に入っていく人がいる。日航の新社長も先ず手掛けていることは、この簡単な論理に添うのであろう。日航の旧体制には足算・引算が出来なかったわけで、長い間その慣習を引き継いだ内部には企業再建は不可能であり、だからその任は部外者に託される。外部に再建を託せない個人企業は倒産する運命しかない。年商1億円の企業も年商数千億円の企業も同じ論理の“経営”がある。 さて、私は師の教えを守ったから今があるのだろうか・・・それとも、守れなかったから今があるのだろうか・・・今は答えを出さずにおこう。数年後に検証するつもりでいる。 |