サンバというのは ラテン系の大音響の太鼓の音楽に 合わせて孔雀のように 頭や背中に色とりどりの羽をつけて 女が裸同然の格好でくねくねと 腰を動かすダンスパフォーマンス のことですが 目の前で初めて見るサンバダンサーというのは 若いことは若いけれども よく見たら腹のくびれに 皺が入っていたりする女もいる。 全体的に平均年齢は30歳くらいだろうか。 嫌らしい感じは裸でも全然なくて 健康的で騒がしく陽気な 何にも考えていないギャルずクラブという 感じで日本の風土には あまり合わない感じもしたけれども 新天町の催しとはいえ 大変な人だかりで 押すな押すなの盛況ぶりである。 警察官も警備のためか ダンサーの後ろについて なんだかニヤケテイルじゃないの。 なんだか自分も踊り狂いたくなって きたけれども本能と理性の狭間で ただただ踊り狂う腰の動きやら 顔の輪郭やらずっと笑いっぱなしの 口元に注目してお尻やら 胸の谷間から発するフェロモンに 惹かれて意識は高揚していた。 途中で「皆さん一緒に踊りましょう。」と 云われたら群衆は少しずつ 引いていった。 同じ思いだったかもしれない。 いざ一緒に踊りましょうと云われると なんとなく気が引けて もうこの刺激的なダンスもいいかな と思って自分も足早に立ち去った。 踊りが激しすぎてよくもまあ 30分も踊れるな。 自分も魂を抜かれた阿呆ずらをして 見てたけれども じめじめした梅雨には ぜんぜん気質が合わない 陽気な能天気な踊りで これは日本人離れした スタイルを作り出す ダンスミュージックだ。 ダンサーの顔はspeedの 上原多香子のように 妖艶で悩ましい顔が多かった。 腰を躍らせて無我夢中の 境地のアクメに達した顔は 日本人離れをしていた。 |