昔、父に‘命まではとられはせんは…。’と、言われたことがある。この言葉が使われる時は、結構ピンチである。立ち直りの予想がつかない失敗をした時等に使われ、ともかくかなりの窮地に陥っている場合だ。 本当に世の中には、戦争やテロや自然災害や交通事故や精神的に異常を持つ人に襲われたりして命を落とすことがあるけれど、現在の日本のなかで、どれほど窮地に立っても命を奪われる確率はかなり低いと言っていい。 ‘命まではとられはせんは…。’は、励ますために言ってくれたのだろうけれど、私には重荷だけがのしかかった。 だから、私は、窮地に陥った人に出会ったら、‘べっちょない。だいじょうぶや。なんとかなる。’と言ってあげたいと思うのだ。 |