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SOLILOQUY

ひとりごと

 
September 02, 2013 11:44:59

拍手

カテゴリー: 日記
昨日、私のホールで、あるピアノ教室のピアノの発表会があった。半年毎に開かれ今回が3回目である。このピアノ教室では生徒の要望にきめ細かくこたえているようで、習いはじめて1ヶ月の人からプロの演奏家まで20人あまりの演奏が続く、またクラシックからジャズまで幅広いジャンルの演奏が聞けることが楽しい会だ。

腰は曲り歩くこともままならないある年配の女性に順番が回ってきた。
その彼女が弾き語りを始めると、会場が一層静かになった。大きな震えた声…ピアノが上手いわけでも唄が上手いわけでもない。しかし彼女の歌声は私の心に突き刺さるのだ。

彼女の演奏が終わり、先生が彼女にインタビューした。
すると…、彼女はマイクを握り“こんなところで、お話しすることではないけれども…、私は若い時に死のうと思って崖から飛び降りたんです。それでこんな体になってしまった。みなさん、私のような人生を歩まないでくださいね。諦めないでね。死のうなんておもわないでね。生きてくださいね!”

会場から大きな拍手がおこった。

コンサート後に、先生から彼女の話を聞いた。彼女は大きな百貨店の社長の娘として何不自由ない生活をしていたが20歳前半の時に、思う事があり自殺を図ったと言うのだ。それ以来障害を持つ身となり、今日は彼女が20歳代で作詞作曲した曲を皆さんに披露するために必死で練習してきたと言う。

彼女のおかげで、心に響く歌声があることを知った。
シャンソンが…どういう音楽か、分かったような気がした。