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2012/05/20 21:10:32

山の神

カテゴリー: 日記
山のなかの崖を上る。

急峻な岩肌をロープを片手に

登っていく。

滑ってしまえば、怪我をするし

山道の中では誰も助けてはくれない。

ケータイも持ってきていないし

持ってきても電波が入るだろうか。

GPS機能は果たせても、はたして

どちらの方角が北か南なのかも

はっきりしない。

ロープを握る手に力がこもる。

Tシャツはすでに汗でじっぷりと

濡れている。

あたり一面は杉林で直立する木々の中に

人間一人がうごめいている。

なぜ山に登るか?

マロリーは「そこに山があるからだ。」

と答えたけれども

登っている途中は

頂上も見えないし

ただただ道なき道を

登っていくのみだ。

なんで山に登ろうとするのか。

自分でもよくわからい。

先週から始めたばかりである。

まだ経験が浅い自分には

今日の岩肌を登る

山を登りながら

やはりここには

神がいるのではとも

感じてしまう。

縁結びの神様が

宿っているそうだ。

この山一帯を古代から

おさめている神である。

頂上に上り

眼下を見下ろす。

ちっぽけな自分は

あの下界でいつも

暮らしているのだなと。

下山しながら

また人間界に戻っていくのだ。

来週はどこに登ろうか。