「聖の青春」を読んで、興味を持った本。ノンフィクションも素晴らしいが、フィクションも良い。「報われざるエリシオのために」は、僕の趣味には合わないが、残りの3篇はなかなか良い。単なる恋愛小説に終わっていないところが素晴らしい。個人的には、僕自身実際に行ったことのあるブリュッセルの華麗なグランパレスが描かれている、九月の四分の一が、風景が目に浮かんでくるようで思いれが深い。
フィクションであるが、大崎氏の経歴から考えると、ノンフィクションの部分が大半ではないかと想像する。大崎氏の人生の苦悩の断片がうかがえるようだ。 |