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たかしの読書日記

 
2008-03-27

リアル(1), (2), (3), (4)/井上雄彦

カテゴリー: 日記
感涙物。必読の書。漫画と侮る無かれ。車椅子バスケットボールをテーマとして描かれるストーリー。時系列的に書かれておらず、主人公も一人に定まっていない。そこが良い。

印象的なシーンは数え上げればきりが無いが、強いて一つあげるとすれば、一巻で、戸川の車椅子を指し、野宮の、「これは、こいつの才能だ。」というセリフがある。これは凄い。才能は英語では talent, ability, gift と言うが、私は gift が一番好きである。神様からの贈り物、それが才能。だからこそ、外国では才能をもった者は尊敬され、日本のように妬まれ、出る杭が打たれることはない。

戸川に与えられた試練は神からの贈り物だ。その象徴が車椅子。そして、それは彼の神からの贈り物、「才能」なのだ。

泣けるストーリー満載。唯一の欠点は続きを読むのに1年間待たなければならぬ事。とても待ちきれない。

障害者スポーツの意味を考えさせられる。また、くどいようだが、障害者は英語で、disabled person もしくは handicapped。どちらも、適格ではない。disabled はむしろ使うべきではない。どちらかと言えば handicapped か。でもそれを言えば、すべての人間はなんらかの意味で handicapped だ。完璧な人間など存在しない。

とにかく、理屈抜きで良い。

こんな漫画が増えて欲しい。