マダムがお金を貸したシンガポール人が、返しに来ると言ったのが今日である。 マダムの善意が報われるか、それともしてやられたときがつくか?私も気になるところだ。 それにしても、今時電話するからと言って、お金を借りる世の中ではない。コレクトコールと言う手もあるし、どこかでパソコンを借りてメールすると言う手もある。家へ帰るための電車賃を借りることはあっても、電話代は借りないだろう。 海外で財布とパスポートを失くしたら、自分だったら先ず何をするか考えて見た。警察に被害届けをだして、自国の大使館か領事館を訪ね仮のパスポートを発行してもらうに違いない。そうしないで、そのまま行動していたら、やっかいなことになるのは目に見えている。下手に警察に尋問されたりしたら身元がはっきりするまで拘留されるか、その場で地元の日本の外務省関係者に引き渡されるに違いない。そう考えると自称シンガポール人がマダムの店にたどり着くまでに警察に行ってお金を貸してくれと言った話は信じがたい。 マダムが大使館に行くべきだと行ったら、東京には遠すぎて行けないと言ったそうだが、大阪には総領事館があるし、身分が確かなら、領事館員が助けに来るだろう。 よく考えてみると、マダムが騙されたことは明らかだ。 それでもマダムは、心の何処かで彼がお金を返しに来ることを信じている。私は本当に返しに来たら、さらに厄介なことに巻き込まれるような気がしてならない。 今は、マダムが騙されたと後悔する結末を望んでいる私である。 |