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目的地に着いた
しかし
同行しているはずの人々と逸れて
その姿が全く見当たらない
飛び立つには翼が必要だ
群集の動きの波に任されるまま
足元の定まらない
急な砂地の斜面を登る
ずり落ちながらも
少しずつ
ようやく
へばりつくように急斜面の上端にたどり着くと
群集の波が舗装された下り坂を行く
”せっかくここまで来たのに戻るのか・・・”
薄い霧の中
既に飛び立った個体が
頭上を過ぎる
このまま行くわけにはいかない
仕方ない
最後の手段を用いるしかないのか
握り締めた手の中
核融合炉の再起動だ
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好かれる事はまずありません