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村上春樹氏のエルサレム賞でのスピーチ全訳が下記サイトにあるので一読を。 すばらしい内容だ。 http://www.47news.jp/47topics/e/93925.php |
(台湾 食べ物編 その1からのつづき) 言葉について気になったことを思い出した。 よく日本で使うカタカナ中国語を現地の言葉だと思い込まれていることが多いが、外来英語みたいなもので現地では通じない。多々あるので誤解なきよう。因みに焼き飯(炒飯)は「チャーハン」ではなく、「ツァオファン」だ。また、日本に方言があるように中国圏でも方言が多い。(香港は広東語で「ホンコン」で、北京語では「シャンカン」だ。 北京オリンピックのときだった。NHKを代表する男性アナウンサーがさよなら(再見)を「ザイチェン」と言っていた。また、別の日に現地にいる有名な女性アナも同じような発声をしていた。 「ツァイチェン」だ。濁らない。たぶん、ピンイン(はっせいおん)の「zai jian」をローマ字読みしたんだろうが、最初何を言ってるのか分からなかった。 言葉はできるだけ正確に発音しないと相手に伝わらない。特に中国語は同じ文字に対し、発音一つでまるっきり意味が変わる。 現地実況にも関わらず、四声とまでは言わないがアナウンサーともあろうものが挨拶ぐらい正確にできないのかと思った次第だ。 脱線したが、最後に一つ。 1~2年前だったか。仕事の一区切りで客先始めとする関係者の食事会があった。地方の老舗風の専門店だった。最初のうちは食べたことのある定番料理の品々が次々と出された。酒ばかり飲んでいて、料理にあまり手を付けずにいた。酒も入って周りが賑やかになったころ、半透明のスープが出てきた。小皿にとって食べると未体験の味だ。でも、味に深みがある。なんだろう?お代りするほど癖になるようで、まわりも盛り上がっているし「ちょうどいいや」と黙々と食べていた。あまりに美味いのでいつの間にか大鍋の2/3ほど一人で食べてしまった。ちょうどそのとき現地人がきたので何かと尋ねると、「フカヒレ」とのことだった。 さすがに中国三大珍味の一つと言われるだけあって、ひたすら頷きながら変に納得していた。 |
一般に中華料理は火を通す料理が基本だ。 炒、焼、炸(揚げる)、煮・・・など調理法が多種だ。 特徴の一つが料理に使うの油の量が兎に角多い。 訪台の当初、特に油物を敬遠していた時期で数ヶ月間はチャーハンばかり食べていた。他の料理と比べ油の量が少なく、海老・牛肉・豚肉(ビーマンと和えてチンジャオロース)・玉子などと日替わりにしていた。もちろん、お冷サービスなどなく甘い飲み物が多いので仕方なくコーラとセットにしていた。後で触れるが備付けのお茶はとても飲めたものではなかった。 まず鍋もの屋が多い。夏冬関係なく、むっとくる暑さでもお構いなしだ。 鍋といっても美味いだし、味付けスープは少なく、お湯か深紅の辛いスープ(麻ら鍋)に具材を入れ、醤油または胡麻味噌の漬け汁に薬味(にんにく、ねぎ、唐辛子など)を加えて食べる簡単なものだ。(ちなみに、鍋物を火鍋という)日本にある焼肉食い放題のような店も多く、バイキング式のところも少なくない。 かわったところでアヒルの鍋(チェーン店多い)、漢方(こちらは薬草など色んな物が入っており健康に良いのだろうが独特のツンと鼻を刺激する味がする)など。 具材は一般に食べられるものは質が悪く決して美味いとはいえない。 未だに受け入れられないのがトマト切身を温かい中にそのまま入れることだ。 その他には鉄板焼き(文字通り、鉄板の上で海鮮、肉、野菜などを焼いた料理)も多い。セットでモヤシ、キャベツなどの炒め物が付いてくるがこちらの方が味付けが良い。 最近は店が減ったような気がする。 あと麺をよく食べる。(どちらかというと米より多いかもしれない。) スープは日本のラーメンのように味にコクはなく、薄い。スープのだしなどあまりとってないような気がする。面の材料は小麦粉だけではなく、米粉、冬粉(春雨のようなもの)もある。 もう一つは炒め麺(焼きそば)だ。当然ソースではなく油の多い中華味だ 誤解はないと思うが、ちゃんぽん、皿うどんはない。(日本独自のもの) 店で出される料理は味がしっかりしているが、一般には薄味で、味気ないものも多い。 スープにしても鳥が入っているだけの味や、生姜だけの味(モヤシだけの簡単な具材のみ)といった具合だ。(辛いものは別として素材の味が中心の簡素なものも多い。) 基本的には料理をしない女性が多い。まわりに惣菜や弁当屋が多くあり、買って済ませることも多いようだ。朝など朝食屋(サンドイッチ、麺、饅頭など)で買う人が多い。当人らに聞くと「買ったほうが安いから」とか「便利だから」とか言う。 料理の調味料としてよく使うのは塩、こしょう他、にんにく、生姜、ブラックペッパー、唐辛子、オイスターソースなどだ。 ほとんどの日本人がだめなもの。 臭豆腐、香菜、烏龍玉子だ。 臭豆腐。とにかく臭い。喩えようがないが、外国人が納豆に持つ印象いやそれ以上かもしれない。食べる以前に匂いで敬遠してしまう。(感じとしてはきつい腐敗臭) 次に香菜。これは野菜の葉っぱのようなもので小切りにして料理の風味付けに使う。これも鼻にツンとくるような独特の刺激臭がある。 烏龍玉子。これは、烏龍茶の一種か?なにか分からないが鼻に刺激のきつい煮汁に玉子を浸けたもので(どのコンビニにもおでんのような感じで置いてある)、店に入ると匂いだけですぐ店を出たくなるほどだ。 欧米化、日本食化の影響か? はたまた、敬遠しがちになったのか? 香菜以外は、以前ほど見なくなった。 甘いものも結構多い。お菓子の類(落花生ベースのシンプルなものなど)、紅茶(ミルクテーをはじめ兎に角、種類が多い)、緑茶など。(マヨネーズまで甘い)お茶の話は別の機会にするとして、ペットボトル入りの緑茶、烏龍茶他には砂糖分含む甘味料入りだ。日本で売られている純粋なお茶は希少で、「無糖」、「日本茶」と明記されてないものは全て甘かった。それでも近年健康志向なのか、逆に「無糖」やヘルシアのような「油」に効果のありそうなお茶が増えた。(油分の多い料理、甘いものなどカロリーが高いものを摂取していたので肥満化が社会問題化している。男性は多い) いろいろと負の面ばかり書いたが、美味しいものも沢山ある。 空心菜といわれる野菜の炒め物だ。どこにでもある単純な炒めものだが、飽きない味でとにかく美味い。知る限り日本人で嫌いな人はなく、台湾人も良く食べる。(日本でも最近栽培されだしたという話もあるようだが) 餃子。日本では焼いたものだが、向こうでは水餃子を指す。よく食べていたので自分は食べ飽きてしまった。焼き餃子もよく見かけるようになった。 小龍包(しょうろんぽう:シャオロンパオ)。どこにでもはないが南部に安くて美味しい店があり良く言っていた。(台北に行けば何でもあるだろうが。)千切り生姜を薬味に酢醤油ベースのたれつけて食べるところが多い。 ピーナツ・鷹の爪・肉の炒めもの、たまご料理、野菜料理その他、まだまだ、たくさんの料理があるが、きりがないのでこのくらいにしておく。 (だだ、サラダなど生ものは注意した方がいい。不衛生なのか、水が悪いのか以前は一撃必殺であたっていた。トイレから離れられなくなる。ホテルの洗面所には歯磨き時のうがい用などのためか?どこも水のペットボトルが置いてある。最近はかなり改善され水質も良くなっていると思う。水道水を飲めるのは知る限り世界の中で日本ぐらいだろう) 中華料理! 調理法のバリエーションは多く一つの具材に複数の料理がある。敷居の高いところでなくてもちょっとした大きな店に行くと調理法をリクエストしたり、聞いてきたりすることがあるので味わったこのない料理を体験できる。 暑い地方なのでやはり辛い料理が多いのも特徴だ。ピリカラではないが、好きな人にはたまらないだろう。 (文章が長いので、「食べ物 その2に次につづく) |
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