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2010/11/27 22:16:45

泥棒の気持ち

カテゴリー: 日記
一流ホテルでの豪華ディナーというのは

良かったけれども

肝心のお話はつまらないものだ。

上司に元上司に元同僚と同僚という

会社関係になると

話題は会社関係の話ばかりである。

たしかに会社は運命共同体なので

会社の出来事は大事な話かもしれないけれども

土日はご遠慮してくださいと言いたい。


豪華ディナーはいいけれども

終わって帰ろうとしたら

外は大雨である。

傘なんか用意はしていない。

このまま濡れて帰るのは御免であるし

100円ショップに寄って

傘を買おうと思ったけれども

しばらくすれば小降りになるだろうと

ビルの中をうろうろと時間をつぶした。

ビルの中から外を眺めていたけれども

あまり雨は収まる気配でもない。

このまま濡れて帰るのも

仕方がないかなと思って

ビルから出て

自転車駐輪場に歩いて

地下への階段を下りていくと

なぜか見知らぬ女性が

声をかけてきた。

「傘がないんでしょ。階段を降りていったら傘があるから

借りていきなさい。」

との事である。

自分の様相からそういう言葉を

かけてくるとは

余程顔に困った表情を浮かべていたのだろう。

一流ホテルに入るから

ふだんよりは身なりを整えたわけでもない。

ただ新品の靴はおろしたてだったけれども。


なるほど階段を下りていったら

傘がたくさん置いてある。


忘れ物として処分をしようにも

処分できずに置いてあるらしい。

傘を借りるために

駐輪場の管理人に声をかけようにも

誰もいないし

精算は機械の自動改札なので

誰もいない。


しょうがないので傘を

ありがたく借りることにした。

借りるというより

ちょっと拝借で

返すつもりなんかないのであるが。

傘は天下の回り物と昔から

よくいうではないか。

家に到着する頃には

もう雨もやんでしまった。

傘が不要になったけれども

返したいけれども

多分返さないだろうと

思う。

泥棒の気分というのは

こういう気持ちだろうか。