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お菓子は食べられなかった
 
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突然開けた
雪山の渓谷
そこを駆け下りる
ブルーの四輪駆動車
左右のターンを繰り返して
カメラと競う様に
抜きつ抜かれつ
スリル満点
・・・ と
真っ白な雪が消えて
”カァ~ット!”
後ろの席には
工藤さんが乗ってた
人口雪だそうな
あまり滑らないらしい
藁なのか萱なのか・・・
おそらく
壁はみな藁
建物全体が
藁に覆われている
とても大きな造り
緩やかに美的な曲線を描く屋根
そんな集落も年々住民が減り
窓まで藁で埋められた家が増えて行く
道ながら
歩みと共に
想いを廻らせる
苔むして
内部は黴の静かな住処なのだろうか
もうじき閉ざされた冬を迎える |
好かれる事はまずありません