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はよ~ 救援召集がかかった やっと帰れるらしい パレットの下や 壁の裏や 残った人がいないか 幾分気がかり 指定したバスへ乗り込めとの指示なれど バスの周囲は人々の山 そしてまだまだやって来る 一番最後でいいや そう思っているうちに 次々と離陸が始まった 離陸した後も 翼は建物の狭間や 宙に張り巡らされたワイヤーを 縫うように潜り抜けていく パイロットは空軍経験者 とても旅客機の飛行とは思えない技 振り返ると 狭く迫り出した大地から 後に連なって離陸してくる気体が見えた これでようやく 大陸の奥地から救われるのだ |
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好かれる事はまずありません