花火大会というと子どもの頃に行った記憶しか残っていない気がする 人ごみや埃まみれになるのが嫌いなのでビルの屋上やテレビ中継で十分だ という認識でおり、大人になってからはまったく期待もしなくなった そんな中、友人が月島の高層マンションに引っ越してからの何年かは 東京湾の花火をその友人のお宅のベランダでビール片手に眺めるというのが イベント級の花火を生で見る自分の中での数少ない機会となっていた それも、ここ2年程はご無沙汰しており、今年で3年目のパスとなる 決して疎縁になったと言うことではないが私が携帯を紛失したまま放置していることや 学生とは言っても大学院生の場合には秋の学会準備などで夏休みだなどと 悠長にしていられないことを友人も知っており不必要な連絡をしてこない ことなどが主な理由である もともと花火よりもビールの方にウェイトが置かれている年代なので それはそれで、それ程残念には感じていないのであるが 花火見物としても会場で並んだり整理券をゲットしたりして どんなに近くの良い場所で見るよりもずっと近いし、見た目もでかい 風向きによっては煙が流れてきたりする、そういった贅沢な位置関係である 空高く上がった花火を横から間近に見るのは、まさに絶景というべき新鮮な眺めである 下に見える人混みや渋滞の状況とは関係なく十分過ぎる程に花火大会を楽しめる この先死ぬまでに何回この規模の花火を見られるのかなどと考え始めると 全く惜しくないと言うのは少々嘘になるかも知れないと言うのも本音である |