私は、以前よく絵を描いていたが、今はあまり描くことがない。私は本質…絵を描くことが、あまり好きではないように思う。しかし、私がこれまでに描いた作品を見て他人は私が絵が上手いという。絵が上手いということと、絵が好きということは根本的に全く違う範疇のことだが、一般的には…そこのところ、一緒くたになっているように思う。要するに絵が上手い人が、絵が好き…とは言えないということだ。おそらく単に絵が上手い人は、他のことをやらせても、そこそこ…周囲の人よりも、なんでもこなしてしまう。反して絵が好きな人は絵以外のことを、あまり上手くできないことが多々ある。私には絵が好きな人に憧れるところがあり、その人たちの作品を見ていると、私にはない画面に向かう純粋さを感じる。私が絵を描くときには、他人から上手く見られたいという邪心が頭をもたげている。絵の好きな人にはそんな虚栄が存在しない。絵が好きな人は純粋だ。純粋な心を持つことは、それだけで素晴らしい財産である。それが財産であると分かる人のなかで解き放ってあげたい。私は絵が上手いと言われる存在で、絵が好きな人の素晴らしさが分かる人間だ。私が過去に見失ってしまった対象に純粋に向かう心を持つ人達が、大空に羽ばたくささやかな手伝いができれば…と思うのだが、今は力不足だ。もう少し私が力をつけることが必要に思う。 輝く才能をもった君に贈る… |
私が以前経営していたガラス器(作品)店の販売を任せていた10歳年上の素敵な女性がいる。現在は彼女を紹介してくれた方が経営する作家物を扱うギャラリーで販売員として働いているのだが・・・私はときどき、ギフトだとかの気の利いた品を探しに訪ねていくことがある。今日は、母のような存在(年齢差がそこまでないから、本人は嫌がるが・・・)の彼女に電話して、“おれ、おれや・・・おれ・・・”と冗談で言ってみた。前回電話したときには“母さん、僕です。母さん・・・”と言って‘そんな大きな子供はおりません!’と言って調子を合わせてくれたものだから、きっとすぐに私だと分かるだろうと思ったのだが、電話の向こう側に戸惑いと怒りが混ざった表情を感じ取ったものだから・・・すぐに名前を名乗った。すると“・・・あっ・・・○○さん。彼女は、今日はお休みなんですよ。例の詐欺かと思いました。”と、返って来た。なんと私が“おれや”と言った相手は店の主人だったのである。同じくらいの年齢ということもあるが、あまりにも声が似ていて、とんでもない間違いをしてしまったものだ。主人に平伏低頭で謝れば・・・笑い声で受け流されたが、きっと“ええ年したおっさんが、たちの悪い冗談して・・・”と思われたに違いない。今日は一日小さくなって生活した。 親爺ギャグには、くれぐれも気をつけよう・・・と、今後の人生のために反省仕切りである。 |
ささやかなギフトを買いに、昨日怪しい電話(おれおれ詐欺の・・・)をしたお店に行った。店の主人の方から「第二のお母さんになってあげるは・・・」と冗談を言ってもらい・・・少し救われた。一旦会社に戻り、仕事を一段落させ、思うところがあり、絵の額を求めて町へ出た。その後、展覧会の会期が終わったギャラリーへ版画を受け取りに行った。作品には作家の自筆の私への手紙が添えられていた。 『数あるギャラリーの中、数ある作品の中から気に入って下さった作品を通して、反対に私の方が皆様から、素敵な気持ちを頂いたような気がします。今回、幸せな気持ちは、人と人の繋がりで大きくなっていくということを強く感じました。時や想いなど型に残らないものは、私にとっては、Preciousです。』 【型には残らないものは、Preciousです。】なかなかいい言葉だと思う。こう思える人は人生の一瞬一瞬を大切に生きているように思う。 町はイルミネーション最後の週末を迎え、ごったがやしていた。人は人の多いところが好きなんだろうか・・・私には理解できない。 素敵な言葉に出会えたことが、今日の最も大きな収穫であったように思う。 |
私の場合、この年末の忙しさは明日からの1週間がピークで・・・そのなかで忘年会やら会合等の予定が入っているから大変だ。それでもこの1週間を乗り越えてしまえば、クリスマスウィークはわりとのんびりできる。以前はレストランをやっていたこともありクリスマスは忙しなく過ごしていたが、止めてからのこの数年は家で過ごしている。クリスマスは家で静かにしているのが賢明に思える。外には人が多いし・・・ 昨日、主治医のところへ行き、定期健診ということで血液検査・腹部エコー、そしてインフルエンザの予防接種をした。検査はいつものように、すべて異常なしだった。明日から暴飲暴食が続くが(いや、いや、続けなくてもいいのだが・・・)例によって体重の増加防止の自己管理をしっかりやらなくては・・・と気を引き締める。 さて、そんな状況で明日は法務局へ行く予定だが、行く時間をとれるだろうか・・・ 先般我が町の歴史研究家から、私の調べている洋館というものが、実際には存在しなかったとアドバイスされ、明後日火曜日の研究家のミーティング後に、それを証明してあげると言うメールが届いた。それが事実だとすると明日、法務局で調べることが無駄であるような気もするが、その無駄なことを確かめてみるのも明日一日しかない。最近、言われたことを鵜呑みにするのではなく、自分で確かめるという習慣を大事にしたいと思うようになった。この発想が新しいものを生み出していく原動力になるに違いない。 |
やっと法務局へ行った。土地台帳と言う書類を閲覧した。1920年前後の土地所有者のなかに、私が調べているグリフィス氏の名前があるかどうかを確かめるためだが、結論から言うと無かった。オーストラリア在住の研究家は、ウィリアムズコレクションのなかに間違いなく記載されている・・・と断言したが、今日の調査では無かった。このことから考えられることは、グリフィス氏が誰か日本人から土地を借地していたために名前がないか・・・もしくは、我が町の研究家が言うように、その場所は“芸者ハウス”であってウィリアムズ氏が間違って記録してしまったかのどちらかである。歴史という過去を紐解く作業では、確かではない記録が真実のように一人歩きすることがある・・・と、実感した。現在信じられている坂本龍馬の人間性もさぞかし作家の思いが入ったフィクションに違いない。 さて、私はこのことについてこれ以上追求することは止めておこうと思う。私は歴史研究家ではなく、作家を目指しているのだから・・・ 次へ進もう・・・ 夕方主治医をたずね、血液検査の結果を聞いた。 すべてパーフェクト・・・このたび新しく検査項目に入れた前立腺癌の検査も問題なかった。主治医は、“うまくコントロールしてますね。お酒の飲み方もうまいと思いますよ!”と褒め上げた。喜んで診察室を出て待合室で清算を待っていると・・・医者が出てきて「今度、私の知人がクリスマスイブの日にお酒のお店をオープンするんですが、良かったら行って見てください。」と言って案内状を手渡された。いいんですか私の主治医でしょ・・・とは言わずに、笑いながら、行ってみますと言って受け取った。 診察室で声をかけなかったことが、医者の良心ということだろうか・・・ |
昨日の食事会は、2人だけであった。実は他社の営業チーフから、あることでアドバイスを求められ・・・その話をするために食事でもしようと私から持ちかけたわけだが、相手が独身女性ということで、気を遣って以前私の部下だった女性を誘っておいた。ところが、直前になってチーフが風邪で来れなくなり、結局私の部下だった30才の女性と二人で食事をしたわけだ。彼女は今でも以前と同じ仕事をしていて、私の会社にいた時の経験が今とても役立っていると言ってくれた。彼女は昔から私を持ち上げることが上手かった。いやいや、こんな場合素直に喜ぶべきかな・・・お酒も入ると、彼女のフィアンセの話となり、いつのまにか私は恋の相談相手になっていた。別れた後で彼女から感謝のメールが届いた。私は「幸せになぁーれっ!」と返信しておいた。 今日もこれから、高校の同窓会がある。2日続きのお酒は少しハードだ。自己管理して、ほどほどに切り上げたいと思う。しかし飲み始めたらどうなることか・・・昨日、主治医がパーフェクトの自己管理なんて褒めてくれなければ良かったのに・・・ ダメダメ、他人のせいにしてはいけない。私自身の意志の問題・・・。 飲まなければいいのだ??????。 |
昨日の同窓会では、いつものメンバーに加えて、同級生の一人の双子の兄弟も参加した。彼らは事情があって、帰る家が違い学校も異なったのだが我々にとっての遊び仲間であった。37年振りの再開であっただろうか…。私とアメリカで20年過ごした友人は離婚して今は独身である。他のメンバーはどうやら家庭を大事に生きているようで、すでに孫のいる奴も、東京でプロのモデルをしている娘のいる奴もいる。子供の自慢話のなか、アメリカ帰りの友人が皆に自分の携帯の待ち受け画面を見せた。まだ幼さの残る女性の写真であり、彼は自分の彼女だと言って自慢した。聞けば女性は18歳だという。皆が、彼を責めたが、彼は動じない。だから話題は違う方向に向かったが…私は、彼はおかしいと思う。彼には子供がいないが、だから感覚が違うでは済まされない問題だ。これから私は彼の倫理観に疑問を持って付き合うことになるだろう。 今日は、夕方4時に町にでた。7時からの町の会議に出席するためだ。市の職員が20名も参加する会議だ。その中に都市計画課に所属する私の聰明な姪もいるのだが…住人の出席者は平均年齢80歳位…上職から命令され、ただ参加する役人と老人とで町の将来を考えることなど無理に思う。この会への参加を通して私に何ができるか考えつつ今日で3度目の参加である。手探りしながら、これからもしばらく参加してみようと思う。 車のタイヤを冬用に履き変えた。さぁーやってこい雪の季節… |
私のギターが再度入院することになった。今日先生が、私のギターを先生が出来うるすべての改造をやってみて、どこまでレベルアップするか、今年中にやってみたいと言われた。来年から演奏家に専念するとのことで、他人のギターの改造はしばらく止めるとおっしゃる。私もどんなに変わるかみてみたいと思うし、断る理由もなく、私のギターを1週間先生の家に預けることになった。その代替えギターとして先生のラミレス(スペインの最優秀ギター)を貸していただいた。以前の代替えギター(国産の改造ギター)と比べものにならない良い音色だ。同時に私の音を聴く感性が以前より高まったと感じた。先生曰く…改造でレベルアップしたギターの音色についていけるように、この1週間、最高レベルのギターを弾き込んでおくように…ということだ。続けて先生はおっしゃった。「次は本物のラミレスが欲しくなるから…貯金してる?」 そもそも私にはラミレスがどのくらいの金額か分らない。勿論ラミレスは何代も続いているギターブランドだから、造り手によってピンからキリまで(キリはないかな…)あるだろうが、今のところ私には新しいギターを買うための貯金は一切ない。どちらにしても来週改造の終わった私のギターと、もうしばらく付き合うことになるだろう。 今日は、我がホールで第一線の経済評論家による、‘これからの中国と付き合うために…’というテーマで講演会があった。わが町のトップ経済人から国会議員も参加したこの会は、参考になることが多かった。いかに中国が実利主義で動く国かを力説した。経済音痴の私であるが、少し中国が分かったような気がした。日本の政治家にもっと頑張ってほしいものだ。 |
居留地研究会の現会長がこのたび叙勲を授与された。その祝いを本年末におこなうとの通知をいただいた。ご本人には受勲祝ということを伏せて忘年会という名目で集まるようだが・・・私にはその日、予定は入っていない。しかし、どうしようか迷っている。今現在での出席者は10人前後らしい。きっと70歳を越えた教授クラスばかりだろう。話題についていけるかどうかも心配だ。以前の私なら、はなからお断りの連絡を入れているところだが、今は迷っている自分がいる。この点を考えると、えらい変わりようだ。さてどうしよう・・・もう少しだけ、考える時間をとろうと思う。 さて、先生のラミレス・・・弾いてみると、やけに心地良い。その音色の呪縛にはまりそうだ。“いいものは、いい!” 昨日、私はギターの先生のお年玉稼ぎのために、私のギター改造の話があったのではないかとの邪推を少しもったが・・・今は、そんなことはどうでも良い。ラミレスの虜になりそうだ。改造されたギターが、物足りないものだったら、ラミレスが欲しくなるのだろか・・・ギター貯金は、まだ無いのに・・・先生は私の心をどこまでコントロールしているのだろうか? |
今日は、朝の7時半に会社を出発し、8時過ぎに本日行われた民団(韓国)の領事館主催の歌謡大会が行われるホールに到着した。関係者は9時前までやって来ず、音響の先生と26才のロックギタリストと一緒に会場前で待ちぼうけた。開館と共にセッティング開始…10時半には完了し11時からリハーサルとなった。韓国製の最新のカラオケソフトをバックに素人歌手達は緊張気味のリハーサルを始めた。出演者の前半の半分の人達がリハーサルを終え、昼食休憩に入った時、「ピアノとギターとドラムの楽器セットはいつセッティングするのか?」と、バンドのメンバーの一人が先生にたずねた。先生は「聞いていない。持ち込みじゃーないの。」と、答えた。一瞬、全員背筋の寒くなる沈黙…と、言ってもみんな大人だから喧嘩になることはなく…どうにか楽器を間に合わせようと皆が手配の電話を始めた。結局、先生の知合いのスタジオで借りることになり、私はギタリストと二人で会社近くのスタジオに戻り、楽器を積んで2時10分に会場に戻った。3時の開演にはなんとか間に合ったわけだが…。実は全曲打ち込みのバック演奏だから生バンドがいなくても皆歌えたわけだ。それにしてもエアーの生バンドをバックに歌謡ショーという最悪の事態は避けられたようだ。予定どおり5時に終了したが、みんな満足そうに帰っていたから、大きな問題にはならなかったのだろう。先生も疲れているし、どのように話がついたか聞くのは止めることにした。 機材撤収し、会社にたどり着いたのは、午後7時半…その後、後片付けが終わったのが8時半、ロックギタリストの若者は、昨晩徹夜でコンビニのアルバイトをこなし、朝からずっと音響の手伝いをして、寝ないで明日朝10時までの夜勤に向かった。若いと言うことは素晴らしい。しかし疲労で風邪までひいてしまったという彼は、次回先生に誘われて手伝いに来るだろうか…私は50%くらいの確率かなと思う。 ハプニングもあり刺激的な一日だった。 |