私の好きなピアニストで、ビル・エヴァンスという1980年に亡くなったジャズピアニストがいるんだけど、高校生の時に初めて彼の演奏を知った。‘アローン’というソロピアノのレコードに出会い、その時までの私の人生で最高の演奏だと感じた思いが今でも同じように続いている。今もその演奏を聞きながら書いているんだけど、ピアノがうまい・・・と言う表現ははまらず、しかし私の心に響く音なのだ。10代で‘ALONE’に出会えた事を幸せに思う。技術的・記録的に100点をとるパフォーマンスは、得点化(タイム評価)されるスポーツや数学の世界では大切かもしれないが、感性という視点から見れば20点や30点でも人の心を動かすパフォーマンスがあると思う。ただ、そこに評価を見出すには、与えられたスケールに沿わない、自分自身の内から滲み出る‘幸せを感じる心’が必要だと思う。 そんな感性を大切にしたい。 この話をするには、ビル・エヴァンスはあまりにメジャー過ぎるんだろうか・・・ |