ヤフーの質問コーナーみたいなところに、 「楽な仕事、しんどい仕事ってどんなのがあるんですか? 教えてください」みたいなのがあった。 答えはそれなりにあったのだが、ある程度お金があるなら、 やっぱり、不動産経営が一番楽かも? 物件取得に費用はかかるけど、後は業者に頼めば、賃借人の募集も 入居の契約もやってくれるし、家賃は銀行振り込みにしてもらって、 振込みの無いとき(最近よくある傾向です)は、家賃の回収もやってくれるし、 寝てても、必ずお金が入ってくる。 それより、しんどい仕事の話になるんですが、 僕がまだ大学生の時に、「これ、ちょっと、無理やなぁ~」・・・って業種があった。 それは、運送業。その中でも当時は抜群の給与で身体さえ丈夫なら みっちり3年も働けば、家が建つ!! そんな夢を与えてくれた○○急便。 アルバイト雑誌のどこかしこにも、給与50万円~・・・と言う ものすごい金額を歌っていた。でも本当である。 腰を痛めずにたくさん仕事をこなす事が出来れば月給100万円も当たり前みたいな。 僕の知り合いも、3年間で生活費別で2000万ほど稼いで 家の頭金にした人がいたが、これでも普通だと言っていた。 そんなに良いならと、お金に目の無い僕は、夏休みの間だけでもアルバイト しようっかなぁ~って思ったけど、すぐに自分には出来ないとわかった事件が起こった。 当時の僕は、学力と同様に強靭な肉体も備えないと 厳しい社会競争に勝てないと薄々感じていた。 ○○急便でアルバイトしてお金が稼げて体も鍛えられる。 一石二鳥だ。 そんな風に考えてた時、ウェイト・トレーニング用のバーベルセットの 広告がいろんな雑誌に載っているのに気がついた。 広告のモデルはみんなムキムキでたくましく、力強そう。 単純な僕は、「まてよ、そうか、○○急便のアルバイトの前に、まずは ここからだな!」と思い。さっそく、60Kgのセットをオーダー。 納期は1週間後と言うことで、一日千秋の思いで到着をまだか、 まだかと心待ちにしていた。 「バーベルが来たらどんなトレーニングしようかなぁ~。半年もしたら、 ムキムキだなぁ~」見たいな想像で頭がいっぱいの1週間だった。 で、待ちに待った到着日!! 大学からさっさと帰って、バーベルを見たら・・・梱包されているはずの箱が カッターのようなもので裂かれて、中身がバラバラで積み上げられていた。 「なんで!ひどいやんか!」ってオカンに聞いたら、 「あんた!これ大変やったんやで!!」と真剣な顔で言ってくるので、 到着までの経緯をオカンから聞いてみた。 その業者は、例の○○急便で、僕の家は袋小路で玄関まで大型のトラックが入らないらしく、 玄関から100m程離れたところで総重量70Kgのバーベルセットを台車に積んで持って行こうとしたらしい。 ところが、その台車も簡易式の小型しか無かった為、総重量70Kgの セットを積むには非常に酷らしく、なんとか載せたものの、車輪が重さに耐え切れず、 まっすぐ押しても可動式車軸の前輪が右左に動いてなかなか前に進まない。 それでも玄関前まで運べればよかったのだが、玄関から30m手前には 道路を横切るように大きな溝の蓋が数枚敷き詰められていて、 蓋と道路の間が段差になって、そこから車輪がまた右左に動いてどうにも先に進まず悩んだ挙句、 総重量70Kgのセットを担いで30m先の玄関まで持って行こうと 持ち上げようとするが、持ち上がるわけが無く、これはどう考えても無理。 次は、引きずって運ぼうとしたが、重すぎて台車から降ろす事が出来ない。 仕方なく、事情を説明してセットの箱をばらして中身を1つずつ運ぶこと をオカンに了承してもらったらしく、箱を切り裂いて、 中身のベンチやら、ラックやら、シャフト10kgやら、 最後にプレート5kg×2枚、10kg×4枚、を何往復もしながら、 玄関まで運んで、結局1時間ほどかかったらしい。 受け取りのサインをオカンにもらいに来た頃には、その人は汗だくで 「わたし、この○○急便は長いですけど、こんなにしんどかった荷物は初めてですわぁ~」 中身を持って何往復もする中で、「もう、この仕事やめたろう」って 何度も思った・・・・って、死にそうな顔でオカンに訴えてたらしい。 やっぱり、 楽して儲かる仕事なんて無いなぁ~。 僕には無理だな。 |