【告白】 幸彦さんが美幸さんと別れ、私とだけ話すようになって1ヶ月が経った時 彼からこんな話が・・・・ 「ねえ睦、そろそろデートしようか?」 えっ・・・・・ これまで沢山話をしたが一度も会おうとは言わなかった。 幸彦さんと出会うまでに話をした男性は 「今日暇ですか?今から会わない?」、「いくら欲しいですか?」、「一人暮らしなら用心棒になりますよ」・・・ ばかり、明らかな違いがあった。 私は幸彦さんが大好き。会いたい・・・・でも・・・・私はまだ未成年・・・・ 「私なんかでいいの?」 すると 「それは私の言うべき言葉。年齢の事はあまり言いたくないけど22才も年が離れ、睦は未だ未成年。見ようによっては親子だよ。こんなおじさんでいいの?」 おじさん・・・ これまでそんな感覚は一度も感じなかった。 私はこれまで口にすることのなかった言葉をメールに託した。 「私、幸彦さんが好きです。」 送信してからはっとした。 何て事を・・・・ 「睦ごめん、嬉しいけどその言葉は私に言わせてくれ」 私は自分から好きですと言ってしまったことに後悔した。 返信は言葉にならないものだった。 「・・・・・うん。」 彼の気持ちが判り嬉しい反面、私から「好きです」なんて言ってしまったことに後悔しました。 しかし彼はそんな事を気にする素振りも見せず話を続けた。 それから日曜日にデートの約束をし、いつもの会話が続きました。 日曜日、待ち合わせの場所に早目に着いた私は彼とのこれまでのメールのやり取りを思い返していました。 いろんなことがあったな・・・・ いつもこの携帯を通じてしか話ができなかった。 今日は携帯ではなく直接会って話せる・・・・ どんな男性なんだろう・・・・ やがて1人の男性が現れた。 長身で細身の男性。とても40才には見えない。 幸彦さんにエスコートされ映画を観てその後、広い大きな公園で手を繋ぎ散歩。 温かく大きな手・・・・ やがてベンチに腰掛け話が弾む。 彼との話は楽しく時間(とき)が経つのも忘れてしまいそう 気がつけば2人の前には、陽が傾き真っ赤な夕陽が微笑んでいた。 ん・・・何かある、そう直感した私に 「睦、今日は楽しかったね。今日始めて会ったけど睦は常に私の心の中に存在していたんだ。 これまで悲しい想いをさせてしまったこともあったが今の私には睦が必要なんだ! 睦、好きです。これから2人で同じ時を刻んでいこう。」 彼からの告白に感動し自然と涙が・・・・ 私の頭の中では彼と出会ってからの事が走馬灯のように想い出された。 そしてあの母の言葉が・・・・ 「どうしたの?失恋でもしたの?太陽は沈んでも必ずまた陽は昇るのよ。 睦が好きになった男性なら素敵な方なんでしょう。自分を信じて、その男性の事も信じなさい。 睦の一途な想いは必ずその方に届くのよ。」 母からの大切なメッセージは現実のものとなった。 言葉にならない私は涙を流しながら「うん、うん」と頷くことしかできなかった。 すると彼の温かく大きな手が私の頬を覆い溢れ出る涙を拭うとそっとキスしてきました。 温かいな・・・・ 【エピローグ】 あれから2年 私は20才になり隣には私の素敵なダーリンが・・・・ 今、私の手にはダーリンとの愛の結晶、可愛らしい女の子が微笑んでいます。 私は彼の妻であり、この子の母であり、パティシエ養成の学校に通う学生でもある。 この子が大きくなったら必ずあの言葉を伝えよう・・・・ 今の私があるのは、あの母からの言葉があったから 「どうしたの?失恋でもしたの?太陽は沈んでも必ずまた陽は昇るのよ。 睦が好きになった男性なら素敵な方なんでしょう。自分を信じて、その男性の事も信じなさい。 睦の一途な想いは必ずその方に届くのよ。」 そしていつか彼とケーキ屋を開こう・・・・ 永らくお付合い戴きましてありがとうございました。 文字数制限のため前・中・後3本に分けての投稿になってしまいましたことをお詫びいたします。 happyログ『回想』を睦の立場から描いてみましたが、女性の視点に立てたでしょうか・・・・ 読んで戴きありがとうございました。 happy |