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2012/12/31 21:13:11

大晦日

カテゴリー: 日記
大晦日の晩に

風邪をおして散歩をしてみた。

もうお店も閉まって

幽霊のように人通りが少なくなっている。

スーパーに行けば

正月用品は半額になって主婦が

買い占めようとしている。

そんなに食べるの。

静かな晩である。

静かに雪が舞ってきて

大晦日の晩にふさわしい演出である。

風邪でなんのために外出したのか。

甘酒でも買おうか

それとも生姜湯でも買おうかと

思ってスーパーをうろうろしたけれど

なんだか半額に群がる

主婦たちを見ていると

自分もさもしい感じがして

なんでこんなところに

来てしまったのだろうかと

思って何も買わずに立ち去る。

別のスーパーで

正月から開ける所は

正月飾りつけに忙しい。

いずれにしても

この正月というのは

だいたい市場はお休みであるから

従来あるものを

安く売るだけだろう。

風邪をひいて三日目である。

歩いてきついだけである。

なんでこんなきつい目にあって

行進しないといけないのか。

今、読んでいる小説は「野火」である。

屍の累々と積み重なり

米軍の速射砲がはなたれたる中を

腹をすかし、自分にたかる

蠅や蚤とともに泥の中を

行進していくのだ。

誰も助けてくれない。

仲間は自分は死ぬから

死んだら食べてもいいよと

ひそかに死んでいく。

人の肉を食べても生きていく。

そんな小説を読んでいると

大晦日の闇をさまよいたくなった。