ちいさいころ 公園の木の下で 落ち葉のなかに隠れてた 宝物を探してた。 細長かったり丸かったり 双子だったり帽子をかぶってたり 見付けては服の裾で磨いて つやつやに光るのを見て嬉しくなった。 ポケットにポシェットに いっぱいになるほどこれでもかってくらい詰め込んで 誇らしくなってお母さんに見せに走った。 あの頃の宝物は 今は遠く見付けても無邪気に集めることはない。 足元に散らばるそれをかがんでひとつだけ 手にとって意味もなく空に掲げて それでも、あの頃の気持ちと思い出は 今も私の宝物なのだったと気付いたのでした。 |