旅の途中に 黄色い鳥と出会ったの。 私の後ろを、少し離れて飛びながら 優しくさえずり 旅を続ける私を、いつも見守ってくれていました。 気付いていたけど 一定の距離を保ち、決して近付いてはこなかったから 交わることもないまま。 ある朝 黄色い鳥が、私の腕に舞い降りました。 そして泣くのです。 いつか君が幸せの鳥を見付ける夢をみたと そう鳴くのです。 涙がぽろぽろと… 想いが流れ出るように。 私は何だか切なくなって ただ、立ち尽くすだけ。 黄色い鳥は一枚の羽を残して 空高く飛び立っていきました。 私の頭上をくるくる回って 幸せを願って やがて見えなくなりました。 想いをありがとう。 だけど 心はひとつだけだから。 想うのはたったひとりだけだから。 代わりに 私も心から願います。 風が光が木々たちが あなたにそっと憩いの場所を 羽を休める場所を。 黄色い鳥が、いつまでも優しく歌えるように。 |