移転中の東京サテライトの場所を確認しがてら今年度の時間割ももらってこよう。序でに秋葉原にもよって切れてしまった二層のDVDメディアも補充しよう。そんなこんなで車だと時間が掛かりそうだし最終目的地のビルを見つけるまでウロウロするといけないので原付で出発した。 図書館やら秋葉原やら神保町の新キャンパスやらをまわって帰路のことである。ケツが少し流れる感じを覚え、やばいパンクかと直ぐさま停めて確認するとペシャンコである。しまったな、と思いながらも点検すると何か刺さった様子もない。取り合えず押しながら最寄りのスタンドへ行く。チューブレスなので1度パンパンに入れれば暫くは走れる。1度で帰れなくても様子を見ながらスタンドをハシゴして帰れればよしである。 ところが空気を入れてもらおうとしたところ、「あれ?これ折れてますね、うちではこれ以上どうしょうもありません」もとより修理を依頼するつもりはないし、今やパンクと雖もバイクに対応できるスタンドは殆ど無いのは承知の上である。むしろ、空気を入れてもらうだけのタダの利用を考える側としては修理は出来ないで貰った方が、出来る相手に断るよりも都合はよい。しかしながら空気自体が入れられないとその先がしんどい。 何が折れていたかというと空気の入り口、バルブである。スクーターなので横出しの曲がったタイプなのであるが、ものの見事に根本から折れていて半分ほど繋がった状態で形だけ維持していた。もちろん空気は完全に抜け入れることは出来ない。 チューブレスなのにいきなり前触れもなくペシャンコになった理由が分かり、ある意味納得の結果であった。バーストでもないのに急に空気が抜け、その割には何か刺さっているわけでもない。しかし珍しいこともあるものだ。 さてどうするか、バルブ交換はタイヤを外さないと出来ない。タイヤはかねてから坊主で利用者の母親からは早く換えてくれと度々言われていたので丁度良いし、後輪の交換なので必然的にマフラーも外すことになり、ここ最近五月蠅くて気になっていたので、それも直してしまおう。ただ問題は、そこから作業現場になる知り合いのバイク屋までは距離がある。 スタンドまでは押してきたが、この先はバイクを押さなくても歩いていける距離ではない。とはいえ鐚一文空気は入らない。どうせタイヤは替えるのだしボロボロになっても良いのだからそのまま走るか。結構行けるものである。成る可く傾けずに横にもずれないように、とにかくタイヤがホイルから外れないことだけを注意して速度も原付本来の制限である30kmを最大くらいに抑えて無事に辿り着いた。 最終的に夜遅くになってしまったが放置していた2つの不具合を序でに処理することも出来、タイヤ交換直後にバルブが折れて走れなくなることを考えれば非常に幸運であった。また、母親が乗っているときでなく偶々自分が借りて乗っているときだったのも出掛けた先が都内だったのも幸いした。さらにボロボロのシートに多車種用とはいえ余っていたカバーを付けて貰うというおまけまで付いた。 |