パシフィコ横浜で開催されている 「A&Vフェスタ2009」に出かけてきた。 映像・音響機器の展示会で毎年行われている。 昨年来からの金融危機の影響で、今年の出展企業の数も規模も例年よりも減少。 出展している企業もブースの面積が減ったり、派手な演出も控え気味。 音響機器の大手でも出展を見合わせるなど、業界のお祭り、という感じが吹き飛んでしまった感じだった。 それは、それとして。 ある音響機器メーカーのブースに行った。 そこでは高音質を売りにした「スピーカー」のデモ演奏をしていた。 高級アンプにスーパーオーディオCDプレーヤー、そしてスピーカーケーブルなどのケーブル類も高級品を使っての本格的なもの。 それらの総額は小さなクルマが買えそうな値段だった。 私がそこに訪れたのはちょうどランチタイムの時間。 それでもそのスピーカーの前では腕を組んで真剣に聞き入る人が何人もいた。 前の人がその場を立ち去ったので、私もスピーカーの正面へ。 すると・・・、 これだけの高級オーディオ機器とスピーカーからの音とは思えないおかしな音質。 10秒ほど聴いて、思わずピンと来た! 「これは位相が逆だ!」 すぐそばにメーカーのエンジニアがいたので、呼び止めて 「このスピーカーセッティングは位相が逆だから確認した方がいいですよ」と言った。 しかし唐突にそんな事を言われたエンジニアはけげん顔。 でも、こちらも一応は「お客様」。 仕方ないなぁ、というような表情でデモを止めて配線を確認しだした。 私も少し離れた場所で見ていたら、そのエンジニアがこちらに向ってきた。 「お客様のご指摘どおり、スピーカーの配線が間違えていました。」と。 それにしても、 午前10時から開催して私が指摘するまでの約2時間に誰も間違い指摘しなかったのが凄い。 高級オーディオで、ましてプロがセッティングしたのだから「これがイイ音」と思ったのか? 最近、ネットのランキングやブログの書き込みで品物の売れ行きが変わる事が日常化しているらしい。 私自身もネットのニュースなどを読むが、それは「参考」にするのであって、鵜呑みにはしないようにしている。 今回の件もそうだが、いい意味でそれらの事も一度疑ってもいいのでは? 過信じゃなくて自信を持って。 |