久しぶりに知人のお芝居を見るため,両国のシアターⅩに。 新劇の古典とも言える国文学系の舞台化作品。とちらかという と固い内容のお芝居を,オーナーの意向で毎年2回公演してお り,地元の方にも親しまれている様子。 1作目は,明治大正期のとある資産家を舞台に,主人と後妻, 娘と出入りの若手官僚との愛憎劇。後半の「女性」心理の演 出は,古今東西,現代ドラマでも幾度となく表現される展開。 「服は人を語る」という言葉を思い出します。 2作目は,江戸後期,寛政異学の禁が発令した後の頃,大名家の 傍流だった僧侶と花魁が夫婦になり,養子や仲間の町衆,身分 を窶した元弟子との絡みを描きます。お茶立てのシーンの流れが スムーズで,良い芝居が見れました。 内容は確かに固いのですが,小道具,役者の表情も良く見れる, 小劇場ならではの楽しみが味わえました。 |