久しぶりにシャマラン監督のアンブレイカブルを観た。 この作品の評価はシックスセンスの次の作品ということで期待はずれという声が多い。 しかし何度か観るうちに登場人物の内面も深く描かれており秀作と思えてきた。 シャラマン得意のミステリー。 赤ん坊の時に骨折して生まれたイライジャ(サミエル・L・ジャクソン)は自分の運命に悲観していた。 ある日少年は母親からプレゼントされたヒーロー物のコミックに救いを見つける。 自分がガラスの身体で生まれたならば生まれてからケガひとつしない人間もいるのではないか。 一方、列車の脱線事故でたった一人無傷で生還したデヴィッド(ブルース・ウィリス)。 調べていくうち彼は今までケガや病気をまったくしない不死身の男であった。 (まさにダイハードのブルース・ウィリスにふさわしいキャラだが。。) そして身体に触れただけでその人物の過去がわかってしまう能力も持っていた。 特殊能力、まさにコミックのヒーローである。 父親を慕うあまり撃っても死なないと拳銃を構える息子。 自分のためにフットボール選手の夢をあきらめたと悩む妻。 監督はそれぞれデヴィットの家族の心理も丹念に描いていた。 衝撃のラストはイライジャと握手して彼の行動が見えてしまったデヴィッド。 コミックの世界に身を置き現実を恨むしかなかった男はやってはいけない実験を行っていた。 たった一人のヒーローを見つけるために。。 母親はそんな息子を誇りに思い優しく時に厳しく育てたのだが。。 コミックを贈ったとき、興味を持たせようと表紙を見つめるイライジャにささやいた。 「この本ラストは驚くそうよ。」と。 まさにシャマラン監督はラストに驚くような落ちをもってくる監督である。 |