先日、ギター教室へ行くと、他に誰もいない教室で、先生が下を向いたまま話し始めた。その内容の重たさに私は一瞬耳を疑った。よくある話なのかもしれないが、先生と生徒の男と女の話・・・。なんで私に打ち明けるんですかー、と心のなかで叫びながら時間が過ぎていった。この話、現在進行中で、私は先生の奥さんも、生徒である彼女も、彼女のご主人にも面識がある。この場合私は、誰の側にも立たないのが賢明だと思うから、対岸の火事…くらいに思っておいたほうがよさそうだ。先生が私に話した理由は今でもはっきりとは分からない。ただ言えることは私になにか相談したかった訳ではなく、味方になってほしかった訳ではなく、ただ否定的な回答をしない懐の深そうな人間に話してみたかったのだろう。私は先生に「信用していただいて有難うございます。」と言ってから、驚いていない振りをしながら驚きを伝えた。 さて先ほど、このことをある友人に話してみた。勿論登場人物は少し脚色して・・・詳しい内容には触れずに突然の告白ということだけ話をした。すると彼女は、「人から秘密を打ち明けられれば、そのぶん自分が大きくなるのよ!」と言った。私は素直に、自分が成長した・・・と思った。 |