先日、常緑鎮で体験した山猿生活の(2)です。
今回は、村になじむまで、どんな感じだったかをお伝えします。
完璧、村社会ですから・・・
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ホストファミリーは、成り行きで知り合った楼おじさんと、章おばさん。
伴侶に先立たれた者同士で、恋愛中のカップルです。
ステイするお家は、章おばさんの家です。
まず、楼おじさんが運転する車に乗って村へ近づいた時、章おばさんの顔見知りが「方言」で手を振って声をかけてきました。知り合いが車に乗ってるのを見かけたら、即ヒッチハイク、という文化ですね、もちろん無償。
ヒッチハイクでご婦人2名が乗り込んできました。しかし、乗った瞬間、私の顔を見て、見慣れない顔なのでちょっとびっくり・・・
ご婦人:「(方言で)新疆の人?」
(注:新疆ウイグル自治区の少数民族は、漢民族っぽくないはっきりした目鼻立ちが多い・・・少なくとも私は漢民族系の外見ではないので、よく新疆人かと聞かれます。)
私 :「(方言で)日本人!」
う・・・ここまでは方言わかるが、これ以上は「標準語」じゃないと無理だぞ・・・と身構えましたが、相手は都市部で働いて標準語を使い慣れていたため、さっさと標準語に切り替えてくれました。助かった・・・
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泥棒は外から来た人だけ、という村社会だから、私が一人でうろついてたら、当然警戒されます。私の頭の先から靴の先までなめるように見る人、方言で「どっから来た?」「何しに来た?」と厳しい顔で問いかけてくる人もいます。
だから、楼おじさんや章おばさんが出かける時は、とにかく着いて行きます。「野暮用だから海は座って待ってればいいよ」と言われますが、とにかく着いて行きます。そうやって、私が誰の知り合いか、近所の人に覚えてもらえば、私も準村人待遇で、警戒されなくなります。
人間だけではなく、犬もです。楼おじさんや章おばさんと一緒に歩く前は、犬も私を知らないので、牽制してきます。でも、一回楼おじさんや章おばさんと歩いてしまえば、犬も私を覚えて、牽制してこなくなります。
村で安全に暮らすためには、私が誰の知り合いなのか、きちんと周囲にアピールするのが手っ取り早いです。
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家には鍵をかけません。家中の人間が全て外出する時、夜寝るときだけ鍵をかけます。泥棒は外から来た人だけ・・・
初回の早朝散歩は、相当遠慮しました。半径5分程度の場所の人と犬しか、まだ私を覚えていなかったから。
楼おじさん:「気にするこっちゃねえよ、泥棒は外の人間だけなんだから、好きなだけ散歩すりゃあいいじゃねえか」
私 :「だからね、おじさん、私自身が外の人間でしょ!?」
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水道水は、泉の湧き水。裏山に登ると、山向こうに、湧き水を溜めた貯水池が見えます。
そして、とにかく川の水がきれい。透き通りすぎて、水深がどこまであるのか、水と空気の境がわからないくらいです。
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