最後です。 ふと見ると、ポケットには、財布と携帯がありました。 財布には、確か、一万円といくらか入っていたと思います。 どうしよう~と途方にくれながら、親に電話したら、怒られるとビビって、連絡しませんでした。 で、行ったのが西成。僕のような境遇の人が多い地域です。 区役所に相談しに行って、住む所を確保! 区役所有り難う! でも、二段ベッドの一つがプライベート空間で、殆んど蛸部屋って感じの施設ですが、贅沢は言えません。 で、日雇いのバイトも見つかり、家賃滞納分を貯めていった訳ですな。 ご飯もボランティアや教会の日曜礼拝でタダ!もちろん、3食では無いですが… で、めでたく、家なき子生活を脱出した訳ですが、家に帰って貯金を下ろしに行った所、何と!使ってないのに貯金が減ってる! 理由はね、携帯の基本料と公共料金。 収入のない時の支払いって、想像以上に精神的にショックです。 で、仕事も無い(夢を諦めれば、あるにはありましたが…)ので、職安と家の行ったり来たりの生活でした。 そんな職安帰りのある日、よく地下道とかに占い師っているでしょう?そんなん全然信じてなかったんですが、切羽詰まっていた僕は、占い師に頼ってしまいました。 その結果、親と元の店の社長に電話して、今の現状を伝える事、人と接する仕事をする事、財産を手に入れる事を言われました。 仕事と財産?う~ん、胡散臭!って思いながら、親と社長に電話しました。 親からは、大変怒られて、九州に戻る事になり、社長からは、店に戻るように勧められましたが、親にこれ以上心配かけたくなく、丁重にお断りして、九州に帰る事を伝えました。 九州に帰ってからも、仕事は見つからず、就職活動していた時です。社長から電話があり、知り合いが、オーナー店長を探しているから、応募してみてはどうかと言う事でした。 お金がないからと断ったんですが、お金は、営業しながら返せば良い、との事だったので、とりあえず応募し、選考会の結果、何故か決まってしまいました。 ビビりますよ。いきなり、オーナーですよ。ちょっと前まで、家なき子だったのに。 で、その一ヶ月後、めでたくオープンしたわけです! 占い師有り難う! 経営は、順調でしたよ。ワールドカップまではね。 やっぱ、経営は、イケイケじゃあなく、堅実が一番でしたね。反省。 |