人のいない静かな浜で一人、のんびり穏やか日曜日。砂浜の上にアウトドア用の椅子を立て、背もたれを深く倒してゆったり体勢。 暴力的な陽射しを投げ掛ける太陽の眩しさと戦いながら買ったままになっていた本を開いた。 熱気をおびた海風に吹かれ一時間程度経った頃、潮も大分引いてきたところでカニさんが砂の中からひょっこり顔を出してきた。潮の流れで埋められた巣から砂をかきだすために素早い動きで出てきた。するとそこで何も知らずにカニの巣の近くをえっちらおっちらと歩くヤドカリが一匹たまたまやってきた。突然目の前に現れたお互いの姿に驚いてカニは『うわぁ゙~っ!!』と言わんばかりに物凄い早さで砂の中に駆け込み、ヤドカリは『やべぇっ!!敵襲かっ!?』と瞬間で殻の中に身を隠した。 そのファニーな光景にお互いの感嘆の声が聞こえてくるようだった。 それから10秒程度後、お互いに害がないんだなと確認するとカニさんは再びセカセカと砂出し作業に。ヤドカリさんはまたしてもえっちらおっちらと歩きだした。 何気無い日曜の中の思いがけない出来事に一人頬が緩んでしまいました(~_~*) |