時々思う。結婚したいって。 大切な人が側に居る喜び。大切な人と紡ぐ時間。後に残る綺麗な思い出。相手を大切にすることに満足して、その優しさを愛情で返しあう日々。世界に君さえ居れば、もう他に何も要らない。二人で一緒にとる食事は、例えそれが一切れのパンでも、十分に心を満たしてくれる。 いつかその人と自分の間に子供ができて、愛する人が育ててくれた子供は、どれほど愛しいものだろう。僕はいつも探していた。自分の命を懸けても良いって言えるほど大切なものを。それを見つけるために今まで生きてきたんだと思う。 僕を縛り付ける全ての鎖を断ち切って、愛しい人と生きる日々。そんな憧れを抱きながら閉じる、夏の夜の一時。 |