直接見て感じなければ分らないことがある。 (阪神淡路大震災の記憶) 東日本大震災。まだ現地行けずじまいでいるが阪神淡路大震災のことを思い出す。 当時、今と違って世の中、少なからず活気があった。 Uターン直後だったが神戸は最初に就職した土地で関西系の同僚も多くいたこ ともあり、全く縁遠い土地ではなかった。 ある早朝に震災のニュースが飛び込んできた。 この日本中をゆるがせた災難に、少なからず日々の状況が気になっていた。 元々、思い立つとすぐ行動に移してしまう性分で、一度行ってみることにした。 みかんと菓子をリュックに詰め込んで、休日、車で現地に向かった。 たしか舞子の手前まで車で行って、公園のそばに車を置いたと思う。そこから電車で神戸に向かい、いけるところまで進んだ。大阪方面へは交通網が中断されていたので神戸手前で電車を降りて、バスで神戸の中心街である三宮に向かった。 三宮到着後は歩いて街の様子を見回った。あまりの変貌にただ唖然とした。 のどが渇いていたがガード下で配布されるコーヒーなどもちろん手をつけるわけに行かず、ずっと我慢して市内周辺を観察した。 折角持参したリュックサックの中の食べ物を何処に渡していいか分らず、集会所らしき場所にそっと置いた。それから写真を撮ってまわる。当時撮ったフィルム写真は未だ所在不明でカメラと共に紛失したかもしれない。 ただ見た事もない街の惨状とそれをしばらく見ていた自分が記憶に残っているのみだ。 もっと被害の大きな東北大震災についても一度現地に行って、この目で見ておきたいという願望が強い。この欲求に特別な意味は見出せないが、たぶん単純な好奇心か安っぽい同情心からくる自己満足なのかもしれない。 |