突然のアクシデントに入院となる。 大型の機械(搬送機)にわが足を挟まれ、片足血まみれとなる。機械の中で試験計測中、操作ミスによる不注意で、足元を巻き込まれてしまった。 不幸中の幸いか、死にかけてもいないし、今のところ後遺症が残ることはなさそうだ。 (後から周囲の人たちの話をきくと、この程度で済んだのが奇跡的な出来事のようだ) 診断結果は、左足大腿部の筋肉断裂とのことで、現在、膝が少々屈曲する程度まで回復。 ところで、この左足はとにかく強靭だ。 なぜかというと、過去4回、傷病または手術を行っている。 1回目は、物の判別もできない幼少のころ。小銭を握って家の外に出た瞬間、側方からきた自転車の集団に足を引かれ骨折。当時、駄菓子を買いに行こうとしていたを記憶している。あっとゆうまの出来事だった。 2回目は、高校のとき。通学中、側方からきたバイクがまたもや、左足を直撃。詳細な記憶にないが、入院当時のことは覚えている。石膏製のギブスを脱着する際、切削機械を使用するのだが、激痛が走ったので、「痛い」と叫んだ。看護師が「大丈夫です。この機械は振動でカットしているので中の足には影響ないよ」とのこと。そんな中、開けてびっくり。中身が血だらけ。看護師の顔色が変わったのは言うまでもない。あの自信は何だったのだろう。 3回目は、左足大腿部裏に小さな脂肪の袋ができた。医者の所見によるとそのままで問題ないとのことだが、なんせ座ったときに異物に乗っている感じで奇妙な違和感がある。 「切除してください」といって、無事、手術終了。 4回目は、今回のアクシデント。筋肉部をつなぎ合わせ、後はリハビリに専念。 とまあ、考え方によってはわが命を守ってくれた左足に感謝。 事故当初、人生の終焉も頭を過ぎる。ただ、人生50年のつもりで生きてきたので、少しくらい早くなったぐらいの感覚でいた。 病院内で気になったことがある。 救急病棟なので、当然、患者の回転サイクルが早い。 中には、マナーに?の付く人がいる。病室内での携帯電話の使用だ。 このご時勢、若者は仕方ないわけでもないが、年配者なのに物事の分別をわきまえてないのは、呆れる。後から入院してきた年配者が初日に、業務電話なのか、頻繁に病室内で電話していた。その日は看過していたが、次の日も相変わらずだ。 所定の場所以外禁止されており、うるさいのはもちろんだが在院の自覚があるのだろうか。一番の問題は、静粛性よりも携帯電話から発する電磁波が各計器の動作に影響することがある。救急患者の生命に関わることもある。 航空機内で使用禁止になっていること然り。 ここは眠っていた正義感?と言うことではないが、あまりにモラルが欠如しているので注意して止めてもらった。 次に入室してきた若者。こちらも同様だ。携帯電話が普及しているとはいえ、時間、場所をわきまえて使用してほしい。消灯直前だったが、長電話している。 なぜか1、2回は看過してしまう。 次の日さすがに看過できなかったので、「看護師さんに所定の場所以外電話は控えて下さいと、言われなかったか」を少し口調が強くなった。 いずれにしても人から注意されるまで、迷惑行為でることを認識しているのかそうでないかは知らないが、まあ様々な人がいる。 (両者との素直に謝っていたが、謝る対象について考えてほしいと思ったのでした) 被見舞者としての疲れがピークだ。 時間に余裕はできたが、1週間というもの毎日のように見舞者に同じ事を説明しなくてはならないのが、ちょっと苦痛。せっかくの見舞者にわがままを言って申し訳ないのだが・・・ 今日見舞いに来てくれた会社の同僚に、珍しいものを頂いた。 外見はただの小ぶりの大福。何気に食べると中にトマトの具が入っていた。外箱に「小さ なトマト大福」を明記してある。 口に入れたのも後の祭り、口の前で弾けた。着替えた直後だっただけに、ああ残念。 最後に看護師さんは傍から見てても、今更ながら過酷な職業だと感じる。 私事だが学生時代、家庭教師、スイミングスクールで子供相手に先生まがいのことをした。 早くから、人相手の職業は無理だと悟れる機会に遭遇してよかったと思う。幸い日頃、機械相手が多い。 入院1週目のたわいのない話でした。 |