・『人生たたみに入らなきゃ』 40過ぎて、残す人生折り返しに入り、これだけ不幸が続き、 あとやらなきゃいけないことって言ったら何も残さず消え去れるように、 広げていたものをたたみに入ること。 何も広げていないけど。 なにも良いことのない人生、ストレスと引き換えにゴミを積み上げてきただけ。 ただ、ゴミを積み上げることがわずかながらでも楽しいと思える性分は、 それなりに幸せな事だったのだろう。 笑える人間。 自分もこれが他人事だったならどれほどか笑えたことか。 何も失いたくないと切願した。 わずかなものでも幸せと感じるものは守りたいと。 でも、無駄だった。 血を吐いてまで働いて守ったものはただの幻想だったようだ。 現実に残ったものは薬漬けでボロボロになった身体と精神とわずかばかりのゴミの山。 泣いて済むなら100年でも泣いてやる。 泣くことすらできない。 泣いてみたところで無駄な時間と体力を浪費するだけ。 泣きたいけどさ。 たぶん自分は泣いてるんだろうけどさ。 だから身体がこんなに重たいんだろうな。 ・『今日のお仕事』 自転車の後輪のタイヤ取り替え。 わずかな金にしかならないけど、やらないよりまし。 確定申告の計算。 会計士頼む金ないし。 ・『仮名君はこの仕事好きでやってるんじゃないよね?』 多分それは正解。 誇りに思うことはあっても、困難を克服した時の達成感はあっても、 元々どうしても好きで始めたわけじゃない。 それをたぶんみんな知ってる。 だからこうなった。 誰もだませやしない。 |