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ひろし日記

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2013-08-14

子どものための詩が好きです

カテゴリー: 日記
 思いつくままに、ろいろなことを書いていこうと思います。

 本好きで、子どもの詩も好きです。
 好きな詩について、感じたことを書いてみます。


   結婚   新川 和江

呼びつづけていたような気がする
呼ばれつづけていたような気がする
こどもの頃から
いいえ 生まれるずっと前から

そして今 あなたが振り返り
そして今 「はい」とわたしが答えたのだ
海は盛りあがり 山は声をあげ
乳と蜜はふたりの足もとをめぐって流れた

ひとりではわからなかったことが
ふたりではわけなく解ける この不思議さ
たとえば花が咲く意味について

はやくも わたしたちは知って頬を染める
わたしたち自身が花であることを
ふたりで咲いた はじめての朝


 「結婚」は、中学生以上の子どもたちに、ぜひ読んでもらいたい詩です。
 いま、子どもたちのまわりには、劣悪な性情報があふれています。
 ひるがえって、子どもたちに正当な性教育をしているはずの学校でも、「生殖教育」「性器教育」をしているとしか、私には思えてなりません。
 性教育とは、まさしく人間教育であるべきです。人間としてのよろこび、人間としての生き方、その一分野として、性のことがあるのだと思います。

 〈そして今 あなたが振り返り
  そして今 「はい」とわたしが答えたのだ〉

この二人が結びつき、
 〈はやくも わたしたちは知って頬を染める
  わたしたち自身が花であることを
  ふたりで咲いた はじめての朝〉

 この詩の世界には、「援助交際」などというものが入り込む余地は、微塵もありません。

 そして、
 〈ひとりではわからなかったことが
  ふたりではわけなく解ける この不思議さ
  たとえば花が咲く意味について〉
という、人間と人間との、結びつきが生まれるのです。
 そういう結婚、そういう結びつき、そういう性を、子どもたちに知ってほしいのです。

 劣悪なものほど、より刺激的になっていきます。ですから、思春期の子どもたちが、興味をもち始めるのも、無理からぬものがあるとは思います。しかし、とりこまれてしまわないようにしてあげるのが、大人の責任ではないでしょうか。

 「結婚」のような詩を読めば、人間としてのよろこびの性に、感動するのではないでしょうか。

 家庭では、学校でしているような「生殖教育」「性器教育」ではなく、「結婚」のような詩を間にすれば、子どもたちと、結婚とは、人間と人間の結びつきとは、性のことについても、話し合うことができるのではないでしょうか。
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