Deep Blue おとといの深夜バイトからバイクで帰っている途中。 大きな橋を渡ります。 その時、ふっと気になって左側を見ると、大きな大きな、丸い丸いお月様。 橋の上はでっかいライトが煌々と光っているから、綺麗な月と感動しただけで終わった。 しかし、橋をくだりみんなが寝静まった団地街を走っている時に、もう一度月を見た。 いや、月を見なくてはいけなかった。 空が。 蒼いのだ。 この蒼さは私は今まで見たことがなかった。 ただのDeep Blueではない、そう蒼いのだ。 あまりの月とのコントラストに私は運転中だというのにずっと空を見ていた。 エンジン音が邪魔になって、バイクを路地で止める。 空を見上げる。 冷たい空気をおなかいっぱいに吸い込んで今を確かめる。 息を吐き出す。 タバコを吸っているかのような白い吐息。 みんなが寝静まった午前3時、独り占めした夜。 |