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子供の頃だからもう30年位前、 歴史上の偉人賢人の功績をわかりやすく30分のアニメにして放送する番組があった。 テレビが友達だった私は毎週その番組を楽しみにしていた。 その番組でフィンセント・ファン・ゴッホを取り上げた回があった。 番組では当時の定説である 「精神に異常をきたして自らの耳を切り落とした」とか 「最後は拳銃で自殺した」と。 その衝撃的な内容と番組内で紹介した包帯を巻いた自画像。 小学校低学年位だったかと思う。 両親は共働きで21時を過ぎないと帰宅しない。 独りでテレビを見ていた私はとても怖くて心細くて。 それがちょっとしたトラウマみたいになり、大人になるなでゴッホの絵を見るのが嫌いになってしまった。 BSジャパンで「ゴッホ 最後の70日」の再放送をやっていた。 初回放送を見逃してしまっていたので「楽しみ」とはいわないが期待して見た。 番組での解釈は推測の域をでない、が、 最後の最後まで周囲の人や身内をかばい続け、真相を墓場まで持っていってしまう。 少なくとも私が抱いていたゴッホへの誤解がすっきりと解けたような気がする。 番組で取り上げた「ドービニーの庭」の黒猫。 消されたのは黒猫じゃなくて、人間の浅ましさじゃないかと。 新しい視点でゴッホの絵を見たくなった。 |
髪を切った午後。 自宅に帰る途中、用もないのに近所のホームセンターに寄り道。 いつものパターンでペット売り場へ。 ここで子犬、子猫を見るのが楽しみだ。 たくさん並んだガラスのケージ。 理想をいえばどの子もこちらに向いて愛嬌を振りまいていて欲しい。 でも現実は餌をもらえるバックヤード側をいつも向いていて、店員さんが通るとほえたり鳴いたり。 みんな背中を向けてしまっている 、、、残念。 その時ふと、何かの視線を感じた。 そちらを見ると、一頭のミニチュアダックスがこちらをじっと見ている。 私の横には小学生くらいの女の子がいて同じくダックスを見ているが、視線は明らかに私に向いているみたい。 女の子は手を振ったりして気を引こうとしているが、そちらを見る様子はない。 なんとなく女の子の事が気の毒になり、ダックスの前から離れる。 それでもダックスはずっと私に視線を送っている(ような気がした)。 その後、店内を一周し最後にもう一度ペット売り場へ。 するとまた、私に視線を送っている(ような感じ)ダックス君。 「俺はお前を飼ってあげることはできないんだよ」と思いながらも、値段が書かれたボードを見た。 犬種類 ミニチュアダックス 性別 男の子 出身地 宮崎県 誕生日 2011年7月14日 あっ、誕生日が一緒じゃん! 周囲の犬の誕生日を見ても7月14日生まれは、この一頭だけ。 「お前、俺の誕生日がわかったんだ!」と心の中でつぶやく。 俺も馬鹿だね、単なる偶然なのにさ |
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