急に 話は変わりますが(笑 今年 ついこないだ おやじが死んだんだ おやじは 癌だったんだけど 手術のために入院して そのまま退院できず 病院で数年を過ごし亡くなりました 老死のように 最後の数箇月は意識がはっきりせず 痴呆症のようになりそのまま死んでしまった そんな状態でも 父は僕のことを心配して 僕の名前を呼んでくれたんだ 父とは喧嘩ばかりで 何一つ なんにもしてあげることができなかった 父は 僕を愛してくれたのに 僕は 一体 何を返してあげられたのだろう 父には 伝わっていたのかな?僕の愛は伝わっていたのかな 愛を伝えることはむずかしいね こんなに愛されていたのに 僕は馬鹿だったよ 後悔してるんだ 悔やみきれないよ 毎日毎日 涙が溢れるんだ 涙って何?どうして流れるの?とめどなく 勝手に溢れてきて とまらないよ 今更 どうにもならないのに 目に見えないもの 愛を 言葉にしたり形にすることは むずかしいよ でも しなくちゃいけなかったんだね 一番 父が望んでたことは 僕の結婚 優しくて素敵な彼女と 父と母と 4人で 笑顔で暮らせる日 自分で言うのは馬鹿みたいだけど 父とは母 とても素敵な人なんだ 心がある 優しい人間 正しい人間なんだ ただ 口うるさくて 朝から晩まで僕とは喧嘩ばかりだったけど 僕は その父と母から 素敵な心をもらったんだ 最近になって 父が癌になって 初めて気がついたんだ 僕は とても幸せな人間なんだって こんな素敵な父に愛されているんだ と でも 非情なもので 父はそのままいなくなってしまった 愛は 目には見えないものだ 父は天国だけど 見えない父に 見えない愛を 今からでも いっぱい返そうと思うんだ 母も僕と同じように 父を愛し愛されていた 母は 毎日 泣き暮れている 僕は必ず 母を幸せにしてあげるんだ 父以上の愛で 母を愛してあげるんだ 毎日 笑顔で 幸せに暮らせるように そのためにも 僕は 素敵な彼女をみつけないと 僕と彼女で 二人で 何もかもすべてのものを 愛で包み込んであげたい 天国の父も 母も 僕も 彼女も 彼女の親も 悔しい涙は もう流したくないんだ 愛にあふれる 希望の涙を流したいよ そんな日が来るのだろうか 父を想いながら 笑顔で涙を流せる日はくるのだろうか そんな 愛のある心のある女性はいるのだろうか どうすれば であえるんだろう 奇跡はおこるのだろうか 奇跡も運命も 僕の力で この手でつかむんだ そのためには 努力しないと がんばらないと 流した涙が 無駄にならないように 父への想いを愛を 力に変えていかないと きっと 父も そう願ってるはずだ それを教えてくれるために 父はいなくなったのかも 死んだら 幽霊になるのか 魂が残るのか そんなのわからないけど 愛は今でもここに残ってるよ 愛の力はすごいね みててくれ おやじ 俺は 俺は必ず 素敵な人をみつけて おやじが喜ぶような人を見つけて 幸せになるよ 母にも おやじにも その幸せを分けてあげるよ 愛は 天国にも届くはずだよね ・・・・かならず 届くよね 不思議だね 愛する者がいなくなったのに それでも愛は消えてなくなることはない なくなるどころか もっと増えていく 毎日毎日 どんどん増えていく 父が教えてくれた 本当の愛の意味を 僕の愛は正しいことを 諦めちゃいけないことを 父は死んでもなお 僕にたくさんのことを教えてくれる でも あいたいよ 父の笑顔が見たいよ 俺を怒鳴りつける顔もみたいよ 死ぬってどういうこと? どこにいるの? 幽霊でも魂でもなんでもいいから あいたいよ あいたいよ 悔しいよ ずるいよ あいたいよ 僕の愛と同じように 父の愛も 目にみえないどこかで 姿形はなくなっても見えなくても きっと どこかに まだ どこかに存在するはずだよね お互い 素直になれず 喧嘩ばかりだったけど それでも 見えていたはずだよね 聞こえていたはずだよね だって 自分ですらもわからなかったんだもん 見えなくなって 初めて見えるものがあるんだね 今ははっきりみえるよ 俺は おやじが大好きだよ 母もまた おやじがなくなってから 産まれて初めて ぼくにこういってくれたんだ わたしはね お前が大好きなんだよ 大大大好きだ って 父が死んで やせこけてなんだか急に小さくなってしまった母 僕はただ 涙があふれるだけで だけど やっぱり 好きだよなんて言葉はいってあげることはできなかった 愛は言葉にならないよ 言葉にすると 自分で自分を疑ってしまう 信じることができない なにをどう言葉にすればいいのかわからないんだ 何気なく 好きだよ なんて言葉は簡単に出るのに 本当に心からそう思った時 心は言葉にならないんだ 今まで僕が言葉にした愛は もしかしたら嘘だったのかもしれない でも 今ここでなら 言えるんだ 僕は 父と母を愛しています そして この愛は 一生 死んでもなお あの世に行っても 変わることはないし なくなることもない 100年後も 200年後も もしかしたら 僕が残した愛を この世界のどこかで だれかが 見つけてくれるかもしれないね 姿かたちはなくても 死んだとしても そのために もっと素敵な愛を残してあげようとおもう そうか 今やっとわかったことがある 人が死んで そこに残るものは 愛なんだね 魂でも 幽霊でもなく 愛が残るんだ おやじの愛は 今も まだ なお 残っているんだね 僕はその愛に 今も これから先も ずっとっずっと 包まれているんだね |