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2015-02-06

<セックス離れ>若い男性、性の「絶食化」 3000人調査

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若い男性の「セックス離れ」が進んでいることが、一般社団法人日本家族計画協会がまとめた「男女の生活と意識に関する調査」で分かった。夫婦の約半数がセックスレスという実態も判明。専門家は「男性は『草食化』どころか『絶食』傾向。若年層の労働環境の悪化など、社会背景も関係しているのではないか」と分析している。

 ◇10代後半の3割超

 調査は昨年9月、全国の16~49歳の男女3000人を対象に実施し、1134人(男519人、女615人)から有効回答を得た。2002年から隔年の調査で、7回目になる。

 今回、特に目を引いたのが、29歳以下の男性の性行動を巡る事情だ。性交経験率が5割を超える年齢は「29歳」で、08年の「23歳」、10、12年の「26歳」と比べて一気に高年齢化した。一方、女性は「28歳」で、過去の調査結果(24~27歳)より高かったが、男性ほどの変化はなかった。

 また、セックスについて、「あまり、まったく関心がない」と「嫌悪している」を合わせた男性の割合が18.3%で過去最高に。特に若年層ほど関心が低く、16~19歳で34.0%▽20~24歳で21.1%▽25~29歳で21.6%--となり、45~49歳(10.2%)も上回った。

 若い男性のこうした傾向は10年の調査で初めて明らかになった。以降、「無関心」または「嫌悪している」割合が年々高くなり、今回は08年に比べほぼ倍増した。「草食男子」だった10代が20代半ばになっても草食のままで、かつこうしたケースが珍しくなくなってきたのかもしれない。なお、女性の場合、08年に比べすべての年齢層でセックスへの無関心・嫌悪の傾向が広がった。

 ◇学歴・収入負い目?

 なぜ若い男性の草食化が進んでいるのか。調査を分析した医師の北村邦夫・同協会理事長によると、異性との関わりを面倒と感じたり、結婚に利点がないと考えたりしている男性に、その傾向が強かったという。「相手との関係を築くには相応の時間とお金と労力がかかる。セックスに至るまでのコミュニケーションを難しいと感じる男性が増えているのではないか」。北村さんはこう話したうえで、「一般的に男性は相手より優位に立ちたいと考えがちだ。学歴や収入面で同年代の女性に負い目を感じれば、結果的に関わりを避けるのかもしれない」と分析している。

 .非正規で余裕なく

 一方、夫婦の間で1カ月以上セックスのない、いわゆる「セックスレス」の割合は44.6%(男性36.2%、女性50.3%)で、年々増え続けている。セックスに消極的な理由は、男性では「仕事で疲れている」(21.3%)、「出産後何となく」(15.7%)、女性では「面倒くさい」(23.8%)、「仕事で疲れている」(17.8%)の順に多かった。「趣味など他にセックスより楽しいことがある」といった前向きな理由を選んだのは、男性4.5%、女性5.9%で少数派だった。

 北村さんによると、前回の調査では、1週間の労働時間が計49時間を超えるとセックスレスになる傾向が顕著だったという。また、総務省などによると、若年者(学生除く15~24歳)の3分の1、30~34歳の既婚男性の4分の1が非正規雇用に就いているというデータもある。「若年層を中心に非正規雇用が増え、精神的な余裕のなさも関係しているのではないか。男女ともにワーク・ライフ・バランスに配慮するなど労働環境の見直しが必要だ」と指摘する。【鈴木敦子、小川節子】

 ◇ピル避妊使用、少なく

 調査は、出産や中絶、避妊などについても聞いた。

 医学的な出産適齢期は35歳ごろまでとされているが、「最後の子どもを出産する理想年齢」を尋ねたところ、最も多かったのが「30~34歳」で男性34%、女性41%だった。しかし、「35~39歳」も男性25%、女性18%に上り、理想の年齢と適齢期の間にずれがあった。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150205-00000012-mai-soci