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・『何もする気がしない』 日曜日だからと言うせいもある。 相変わらず机の上に書類が積んである。 今日も何かの書類が届いた。 退院からこっち働き詰めなのだが、何一つまともにできていない。 降りかかる火の粉、それも肉親からばかり、何一つ良いことなんてない。 必死になって何十年働いた分を食い潰される。 それに容赦なく役所は税金を取り立てに来る。 嫁なんて来るわけがない。 こんなところに来ても不幸になるだけだ。 わざわざ不幸になりに来るやつがいるわけがない。 そして俺は幸福にしてやることができない。 死んで借金残す親と、生きて借金し続ける親と、どっちが迷惑か。 親に迷惑をかけないように真面目に生きてきて、その仕打ちに親に迷惑をかけられ続ける。 どんなにクズでも親は親だと思って必死になって働いてきた。 だが、思ってたよりもはるかにクズだった。 負の連鎖は続く。 不幸比べ、たぶんどん底。 ・『今日のお仕事』 保険の募集ハガキの住所間違えた。 多分戻ってくる。 50円損してしまった。 やる気がどうしても出ないので、仕事してもこんなもんだ。 熱出したとき死ぬべきだったんだろうな。 ・『生きてる意味がわからない』 這い上がるすべなし。 |
さっき、午前2時頃息を引き取った。 もう、痛くもつらくも苦しくもない世界に旅立った。 18年生きた。 一緒にいた家族だった。 永遠の眠りについた。 もう、夜中に痛みで騒ぐこともない。 酸素吸入も必要ない。 今夜は満月だ。 魂はもう空の向こうについたかな。 いつか自分も行くところへ先に行っちゃったんだな。 また会えるかな。 そう遠くないうちに。 眠ってる。 とても安らかに。 もう目をさますことはないけれど。 つらかったね。 しんどかったね。 もう休んでいいんだよ。 また、いつか会おうね。 それまで、さよなら。 |
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